母の日に「世界で一番過酷な仕事」を考える
- 職 種:Director of Operation(現場総監督)
- 勤務時間:基本24時間(週135時間以上/週7日)、徹夜あり、休憩はほとんど無し
- 必須能力:交渉力、交際力、医学、金融学、栄養学
- 特 徴:複数のプロジェクトを担う
- 立ち仕事で体力を使う仕事が多い
- 常に周りに注意を払う必要がある
- 備 考:休日やクリスマス、正月にはさらに仕事が増える
- ランチはすべての同僚の後に食べることになる
- すでにこの仕事を担ってきた人(先輩)が数十億人いる
- 給 与:0円(ボランティアのような感じで完全無給)

数年前に話題になったこちらの動画をご存知ですか?
American Greetingsというアメリカのグリーティングカードメーカーが「母の日のキャンペーン」のために製作した動画。「世界で一番過酷な仕事」と書かれた求人広告を見てきた人と、ビデオチャットで面接を実施した様子が映し出されています。
想像を超えた労働条件に「ありえない」「クレージーだ」と呆れる求職者たちですが、その仕事が「お母さん」だと知った時の様子…笑いと涙、深く納得した表情がとっても印象的です。
筆者もこれを見て、65歳になる母のことを思い浮かべました。そして、涙しました。こうしたストイックさで家族を支えてきてくれた世代のお母さん方が確かにいる。そのことにまず、頭が下がります。
この先も「過酷で当たり前」…という認識でいいの?
しかしその一方で・・・
「世界で一番過酷な仕事」と言われる状況を、お母さんの「当たり前」にし続けて良いの?という疑問も湧いてくるわけで。性別や働き方においても「多様性」が認められる時代。お母さんの在り方も、過酷以外にいろいろあって良いんじゃない?とも思うのです。
むしろ、「過酷」という言葉を使わずに済むような状況をつくっていくこと。
過去に習うべきは習い、受け継ぐべきは受け継ぎながらも、過酷な状況まで一手に引き受ける必要はない。「お母さんだから」という理由だけで、この動画にあるような非人道的な働き方をしなくても良いのです。
なぜならこれは、「お母さん自身の健康や生命、夫婦や家族の関係性に関わること」だから。そしてこのことは、赤ちゃんを産み育てやすい社会かどうかを決める基準の一つにもなる、と考えられるからです。
「お母さんって、最高に楽しい!」
5〜10年後には、お母さんという仕事が「世界で一番幸せな仕事」「世界で一番愛される仕事」などと紹介されるようになり、今よりもっとポジティブなイメージで「いつかお母さんになりたい!」「もう一人子どもを産みたい!」と思う人が増える社会を目指したいものです。
お母さん、ありがとう!
何はともあれ、今日、2016年5月8日(日曜日)は「母の日」!
産んでくれて、ありがとう。
育ててくれて、ありがとう。
お母さん、ありがとう。
皆さんが、優しい気持ちでそれぞれのお母さんに感謝を伝えられる1日でありますように。
素敵な「母の日」になることを、心から願っています!^^