夫婦だから言わなくても自然に心が通じ合う。察してほしい。…そんな風に思っている節はありませんか?

確かに一緒に暮らしていれば、一から十まで説明しなくても分かることは増えていきますが、それでも相手がエスパーでない限り「なんでも分かるようになる」ということはまずありません。

特に"子どもの親"という大役が加わる妊娠〜産後・育児期に、以心伝心を期待するのはとても危険!

嬉しい、楽しいばかりでは無い子育てのリアル…。不安や不満、辛さや大変さなどのネガティブな感情を放置する中で、「どうせ分かってもらえない」「助けてもらえない」という状況が積み重なり、産後の危機に足を踏み入れてしまうご夫婦は珍しくありません。

ではどうすれば?
複合的な要素が絡み合っていることが多いとはいえ、ここに挙げた産後の危機はどんなご夫婦の間にも起こり得るものばかり。

case1:産後1ヶ月
夫「今日も1日疲れた〜。毎日赤ちゃんと一緒にいられて羨ましいよ(癒される〜)」
妻「それ、本気で言ってる?(こっちは睡眠不足で、ゆっくりお風呂にも入れないのに!)」
夫「え、何でそこで怒るの?(仕事で疲れてるのにイライラしないでよ)」
妻「分から無いならいい!(産後の大変さ少しくらい知ろうとしてよ!)」

case2:産後3ヶ月
妻「お風呂掃除とかトイレ掃除とか…家事が行き届かないんだよね(少しは気づいてよ)」
夫「俺、多少きたなくても平気だから大丈夫だよ〜(完璧主義だなぁ)」
妻「そうじゃなくて…!私や赤ちゃんが大丈夫じゃないのよ!」
夫「掃除してほしいなら最初からハッキリ言えばいいのに!」
 

case3:産後6ヶ月
妻「はぁ…いつになったら仕事復帰できるのかな」
夫「好きなタイミングで復帰したら良いんじゃない?」
妻「それができるなら悩まないよ…!(保活とか家事分担のこと考えてないくせに!)」
夫「何が問題なわけ?(最近怒りっぽいなぁ…)」

上に挙げたような噛み合わ無い状況を見過ごさず、「夫婦会議」でお互いの状況を理解し合いながら、前向きな協力体制を創っていくことをお勧めします。

ちなみに、

case1なら「産後の大変さへの理解と協力」
case2なら「産後の家事の進め方」
case3なら「仕事復帰に向けた準備」

などをテーマに、それぞれ夫婦会議を始められそうですよ!

 

一つひとつは小さなことのように思えても、その積み重ねの中で、夫婦の関係、家族のカタチはつくられるもの。
日々のちょっとしたことから大切なことまで、夫婦で協力し合いたい…その気持ちを実現するためにも、「言わなくても分かるはず」「察するべき」と相手に期待するばかりでなく、諦めずに言葉に出して伝えること。そして、「言われなければ分からない」「言われるまで待つ」と受け身を貫くばかりでなく、相手の困りごとを気に掛けて提案・行動することを心がけてみてください。

そうやって、「夫婦だから言わなくても分かる」という幻想や「言われないと分からない」という思考停止状態から脱して新しい協力体制を築いていくことが、産後の危機を乗り越え、先の長い夫婦生活を支える土台を築くポイントになっていきます。

言葉を尽くせる夫婦関係へ

人間は感情の生き物であり、一度親密な間柄になると「言葉にしなくても分かり合える」という期待が膨らみがちです。ちょっとした言動で理解してくれるようなことがあると「自分のことを分かってくれている」と嬉しくなったり、逆に理解してもらえない場合には「どうしてこんなことも分からないんだろう」と残念な気持ちになることがあります。

しかし、夫婦といえども元は他人。

そもそも生まれも育ちも異なる二人が一緒に人生を創っていこうとしているわけですから、一つひとつ言葉にして確認したり、相談したりを繰り返すことで、ようやく前に進めるもの、という意識を持っておいた方が良いでしょう。

察してもらって当たり前、理解されて当たり前ということはありません。

また、夫婦二人だけの時であれば尊重できていた価値観や優先順位も、産後は変わることがあります。臭いものほど蓋をせず、お互いの不安や課題に関心を持ちながら、“わたしたち”という姿勢で産後の働き方や暮らし方についてきちんと話し合うこと。多様なテーマで人生を共に創っていく意思を確認し合うこと。

人生を共に創ると決めた夫婦だからこそ語り合える。そうした意識で、お互いに諦めずに、面倒臭がらずに言葉を尽くしていくことが大切です。

言わなくても分かる・言われるまで待つ「沈黙の夫婦関係」よりも「言葉を尽くせる夫婦関係」へ。お互いを労り、大切に思う気持ちを伝え合う中で、今よりも深い心の繋がり、信頼し合える夫婦関係を育んでいけたら素敵ですね。

「夫婦会議」を始めてみませんか?

「夫婦会議」とは、人生を共に創ると決めたパートナーと、より良い未来に向けて「対話」を重ね、行動を決める場のことです。

自分一人の意見を通すため・相手を変えるために行うものではありません。「わたしたちとして、どうするか?」を考える場。特に育児期においては、わが子にとって、夫婦・家族にとって「より良い家庭環境」を創り出していくことを目的に行います。

家庭は社会の最小単位であり、子どもたちが最初に触れる社会そのもの。大切なことを前向きな気持ちで対話していける夫婦であるために、新習慣として取り入れてみませんか?

「夫婦会議」はLogista株式会社の登録商標です。(登録番号6064766号)

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