タイトルは一番上の子の言葉そのままです。

北海道で暮らしていた頃には割と早く帰宅できていた夫でしたが、千葉県に引っ越して「長時間通勤」がはじまると生活が一転!夫の生活リズムが変わったことを機に、子どもたちの「登校渋り」や「就寝時間の遅れ」など、今までに無かった種類の悩みに出会うことになりました。そんな中で実感した「信じて待つことの大切さ」とは…?

千葉県で待っていたのは、通勤時間3時間のパパと会えない平日

ご無沙汰しております。夫の転勤で福岡から北海道に来て早2年。…と前回、お伝えしたのですが、今回の記事は千葉県からお送りすることになった、元小学校教諭で転勤族の妻です。

4月に千葉県民となり、引っ越しや入園、入学などを経て、子どもたちは7歳、4歳、2歳となりました。

千葉県といえばディズニー!ですが、そこで待っていたのは「パパと会えない平日」。朝の6:00には家を出て、夜9:00近くに帰ってくる夫と、朝6:30に起き、夜8:30には消灯を迎える子どもたちはすれ違うばかり。引っ越して間もない頃には、7歳が夜に「え!!もう寝るの?今日、パパと会ってないよ?」と、悲鳴に近い声をあげていました。

ちなみに、朝4時起きの私はもう少し会えているかと言うと、平日の朝は互いにいそがしく、15分程度しか一緒の時間を過ごせていないという状況に。ただ、夫婦間で思いの行き違いがないように、ひとまず読んでおいてもらえればOK!というスタンスで「洗濯物干して出かけてくれてありがとう!」という感謝の気持ちから、「子どもの教育相談の内容」「担任の先生からの話」など、必要に応じてスマホのメッセージを送ったり、複雑なニュアンスを含む相談事がある場合には、週末に直接顔を合わせて「この間メッセージした件、どう思う?」と話し合うように心がけている分、悲鳴までは出ませんでした(笑)

でもそれは、大人同士のやり方だから通用しているところが大きいんですよね。

「北海道のときの生活と違うんだよ」と説明はしてみるものの、子どもたちが納得できているかどうかは別なお話。やはり上の子を中心に、環境の変化に対する戸惑いが生じていました。

待ち受けていた、忙しい朝の往復40分ウォーキング

たとえばその戸惑いは、思わぬ形で現れます。

引っ越し当初は6歳・4歳・1歳だった子どもたち。生活環境が変わってしばらく経った5月末から、なんと6歳が小学校に一人で行きたがらなくなったのです。聞けば、学校自体に行きたくないわけではなく「ママと行きたい」とのこと。

それを機に、まず上の子を歩いて小学校に送り、そこからまた歩いて帰宅し、幼稚園の準備をし、再び歩いて幼稚園に登園し…という体力アップの1学期生活を送ることに。その間、下の子たちを家で留守番させておくわけにもいかず、1歳も4歳も連れ立って6歳と共に片道20分・往復40分の通学路を一緒に歩く毎日が続きました。1歳はベビーカー移動ですが、4歳はそれなりにキツかっただろうなと思います。

そんな中、すぐには解決できそうにない悩みを、担任の先生はもちろん、通っていた幼稚園の先生、教育センターの教育相談、近所の小学校のママ友や同じ園のママ友など、いろいろな人に聞いてもらいました。「小学校に送って行くのは嫌ではないけれど、歩くことが苦手なんだよね…」とため息混じりな私に、歩きやすいスニーカーを勧めてくれたママ友には今でも大感謝!

2学期も終盤になった頃からは、学校の正門までではなく通学路の半分くらいの距離まで送れば納得するようになった上の子。末っ子も2歳になって私が運転する自転車に乗せて移動できるようになるなど、時間と労力の短縮に繋がり、少しずつ見通しが明るくなってきました。(ちなみに、ブログで公開中の「池永の2019年のつかってよかったものランキング」には上述した「スニーカー」と「自転車」が堂々ランクインしています・笑)

「お父さんとのかかわりはどうですか?」でハッと気づく

しかし、悩みの渦中にある時には視野も狭まりがちなんですよね。

上の子の登校渋りについて周囲に話を聞いてもらう中で訪れた教育相談。ある時私は、ここでハッとさせられることになりました。

教育相談とは市の教育センターで受け付けているもの。私も小学校教員の頃に働いた経験がありましたが、自分自身が利用したことはありませんでした。でも「誰でもつかえる相談場所」ということを知っていたので、この機会に利用してみよう!と思い立ち、すぐに電話で予約。そこから1週間後に相談日を設定してもらい、当日は男性の中学校の先生が相談を受けてくださることになりました。

そこで言われた、「お父さんとのかかわりはどうですか?」の一言。

「そういえば、北海道のときよりも、父親と関わることのできる時間が断然、減っています。あの子は、夫が帰ってきたら、私にも伝えた幼稚園でのできごとを、またパパにもたくさん話していました。千葉に来て、パパに話を聴いてもらうという時間がなくなっているのかもしれません…!」と答える私。これまでの経緯などを話す中で、急に視野が開けたような気分になりました。

週末はできるだけパパと関わることができるように仕向けていたものの、わが家の子どもたちには「週末だけのパパ時間」では足りなかったのです。

玄関の「ガチャガチャ!」音で、起きてしまう3人

だからといって、夫の通勤時間が減るわけではありません。朝6:00に出発、夜9:00帰宅も変わりません。

それならば!…と、春の間は子どもたちにいつもより少しだけ早起きをしてもらい、親子の関わりを増やせたらと思いましたが、あえなく失敗。出勤前はやはり夫も忙しく、子どもたちも気力体力が限界!(特に4歳にとっては上の子の登校に同行する往復40分の道のりがそれなりにハード)そうこうするうちに、子どもたちの起床時間は元々の朝6:30に戻り、平日の朝にパパと会うことが再び難しくなりました。

こうなってくると、夜の時間が待ち遠しくなるもの。

夜8:30に消灯するも、夜9:00頃に「ガチャガチャ!」と玄関のカギを開ける音がすれば、元気に飛び起きる子どもたち。

7歳「おかえりー!!!」
4歳「パパ、ジュースつくってー!」
1歳(ニコニコ笑顔で部屋中をグルグルと走り回る喜びの舞を舞ってから、パパに抱きつく)


子どもたちのとびきりの笑顔がとても印象的な夜のひととき。この光景を前に、夫や子どもたちにネガティブな感情を抱くはずもなく、ただただ「ごめん、寝ます…。」と、どこかホッとした気持ちで力尽きる私なのでした。

「絶対、朝が良い!」という先入観にとらわれていた私

そんな日々が続く内に、いつしか私の中で「子どもと夫のかかわりは夜でも良いのかもしれない」という感情が芽生えるようになりました。

出勤や登園の準備に追われてあわただしい朝と違い、1日の終わりにゆっくりできる夜。私自身は5年前からの朝4時起き生活がピッタリはまっていて、朝型生活の良さを感じていましたが、今の私たち家族にとっては、このちょっとした夜更かしによる親子の時間が大切な時間に思えてきたのです。

7歳はプリントをパパに見せながら学校のできごとを話します。
4歳はブルーベリー酢のジュースをパパにつくってもらうことを楽しみにしています。
1歳は眠たいので、パパに可愛がってもらったあとは、私と布団に入ります。

子どもたちの声や表情は、いきいきとしています。
夫もまた、学校や幼稚園でのことを子どもたちからゆっくり聴けて嬉しそうです。

思えば、福岡を離れて、北海道や千葉に来てからは近くに親戚もいません。せっかく仲良くなった北海道の友だちや先生方とも離れてしまいました。それだけに、夫は「子どもの成長を共によろこんでくれるとても貴重な存在」。

そう考えるようになってからは、間近に子どもの成長を感じられる機会を夫自身にも持ち続けてもらえるように、休日にも「子どもたちを遠ざけて、パパを休ませてあげよう」と1ミリも思わなくなりました(笑)親として同じ立場でありながら、私たちはお互いに違う視点で協力し合うパートナーなのだと実感しています。

ジレンマは続く。それでも信じて自分にできることをする!

ただ、こうした夜が続けば早起きできない日が出てくるのは当然で…。

そんな時は、4人でハァハァと息を切らしながら登校。通学路を足早に歩き、「いってらっしゃーい!」「いってきまーす!」とニコニコ顏で手を振り合って送り出すものの、きっと学校に到着するのは登校時刻ギリギリ。「今夜もきっと夫は遅く帰ってくる。また明日の朝もギリギリになるのかな…。どうしたら良いのだろう?」と、新たなジレンマを抱えることにもなりました。

そこにタイミング良く胸の内を聴いてくださったのが、いつも通学路に立っている民生委員さん。すっかり顔なじみになった頃、「パパが遅く帰ってきて、つい起きてしまうんですよね。パパとの時間も大事だと思うけど、こうやってギリギリで登校するのも良くないと思うし…難しいです」とポロリ。そんな私に、「そのうち、自分でどっちが大事かを選んで決められるようになるよ」と民生委員さん。そのお答えがとても私の腑に落ちて、「そっか、他のことと同じように、子どものことを信じて待っていれば良いんだ!」と、とても納得しました。

そうと決まれば、私が気にかけておくことは、「睡眠時間の確保」と「睡眠の質をキープ」すること。あとは、本人が成長と共に選び取っていく様子を見守るのみです。「信頼して待つこと」は私の得意分野なので、このままできっと大丈夫!

子どもの数だけ、夫婦・家族の数だけ正解がある日々の子育て。夫はもちろん、周囲の方々にも相談しながら、私自身がこれからも自信を持って毎日を過ごすことで、この新しい生活を家族全員で前向きに楽しんでいけたらいいなと思っています!

つづく…

過去の記事

おせっかい隊:池永 良恵(いけなが よしえ)

夫の転勤を機に福岡から北海道、そして千葉へ。約400人の児童と過ごした13年間の小学校教諭としての経験と、心理ケアカウンセラーの資格や保育士・小/中/高等学校資格などを活かし、ペアレントトレーナーとして講座を開催。また、「自分&子の両方を大事に」をモットーに、5歳3歳0歳の3児の母親業を楽しみながら、リトミックと時間術などの講座「赤ちゃん集会!+PLUS」サークルも主宰。毎朝4時起き、紫が好き。カバラ数秘11。野菜の重ね煮が得意。全国転勤族の妻。

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