Logista株式会社インターンシップ生の村嶋です!「卒業後の将来について、働き方と暮らし方の両方から考えて欲しい」という思いで企画した学生向けのキャリアイベント「オトナの家庭科 Vol.3」を、2017年1月29日(日)福岡市内にあるココシスビルで開催しました。

九州大学、西南学院大学、福岡教育大学、福岡女子大学、福岡大学、近畿大学、長崎大学(なんと県外!)から計10名、社会人の方が計3名参加してくださった今回のイベント。

ゲストとして、イベントの趣旨に共感いただいたアンダス株式会社の代表取締役 社長 前田 哲郎さんとさくらフォレスト株式会社の取締役 馬場 節子さん、サポーターとして各社の人事ご担当者の方、子育て中の社員の方、更にはそのご家族の方!にもお越しいただき、ゲストトークのモデレーターをLogista株式会社の共同代表である長廣夫妻が、総合司会をインターンシップ生の村嶋が、ワークの司会進行を同じくインターンシップ生の森崎が務めました。

少数開催ならではのリラックスした雰囲気に包まれたオシャレな会場内では、参加者同士もすぐに打ち解け、ゲスト2社からの5分間ずつの事業紹介の後に「仕事と家庭の両立に葛藤してきたオトナ4名」によるトークがスタート!
内容を全て書き記すことはできませんが、冒頭「なぜ『オトナの家庭科』に出よう!と決めていただけたのか?」という弊社共同代表の投げかけには…

(前田さん)「就活云々の前に、学生にはどういう人生にしたいか?という根本から考えてほしいという思いがあるんですよね。そういうことを伝えられる場だと思ったし、従来の就活の枠組みにとらわれない視点の学生に会える場だったら良いなと思って」
(馬場さん)「私が学生の頃にはテキーラ何杯飲んだ?ということしか話してなかったから(笑)学生のうちからこういうテーマで話し合う学生って相当モチベーションが高いんじゃないかと思って」

と正直な思いが語られ、その後も「そんな話して良いの!?」と思うようなところまで、赤裸々にこれまでの歩みを話してくださいました。

例えば前田さんには、22歳で結婚し、23歳で授かった娘さん(間も無く大学を卒業予定!)がいること。バリバリの営業会社で働く中、家族との関わりが希薄で結果的に娘さんが6歳の時に離婚をしたこと。その後は1年に数回しか会えない中で今の親子関係を作ってきたこと。また、サラリーマン時代から10年一緒に働いてきた仲間とプチ独立をした際に音信不通になり、そこではじめて「金も名声もいらない。ただ仲間が欲しい」という人生観に至ったこと。その後立ち上げたアンダスには「and us」という思いを込めて、喜怒哀楽を共有していける仲間づくりを大切にしてきたこと。そうした経験の中で、

「自分のことだけ考えて走るのではなく、自分の身近な人やその先にいる人を笑顔にすることにチャレンジしたい」「価値観の異なる者同士が想いを重ねていくことが大切。相互理解、相互尊重。これは仕事の中でも家庭を築く際にも言えること」

という考えを持つに至ったことなどを、お聴かせいただきました。 

また、馬場さんからは、仕事も家庭も両方あきらめたくない!二兎を追う!という思いがあること。つい最近離婚をしたこと。その中でも4歳になる娘さんと過ごす日々を大切に思っていること。娘さんの成長に会社のメンバーも協力してくれていること。元の旦那さんとも今の方がずっと家族らしく協力しあえていること…などを語っていただきました。

4歳でも、いろいろ分かってる。寂しい時もあると思う。ちゃんと関わらないとグレちゃう(笑)何より私も娘が大切だし体調が悪い時なんかは極力そばにいてあげたい。そういう葛藤を、働く母親も父親も持っている。でも人生は1回だけだから。全部やっちゃえ!っていう気持ちの方が強い。

仕事が大好き!なゲストのお二人ですが、こうやってお話を聴いていくと、やはり"仕事だけでは完結しない人生"を歩んで来られているし、自分だけでなく"自分を取り巻く身近な人"に対する思いにあふれていることをひしひしと感じました。
ちなみに、馬場さんの
職場には以前から「託児スペース」があるそうですが、馬場さんがお子さんを授かったタイミングで「シッター制度」もあらたにはじまったとのこと!一人の優秀な仕事人の前に、会社も制度や環境を整えていくのかもしれませんね。

後半には参加者からの質問を交えてトークを展開!
「学生のうちにしておくべきことは?」「やりたいことを見つけるためにすべきことは?」という質問には…

まずは自分と『本気で』向き合う経験を積んでおいたほうが良いよね。直視したくないような"黒い部分"も含めて「これが自分なんだ」と認めるのが大切。向き合うのは1人でもいいし、誰かとやってもいい。あとは、少しでも興味があることが出てきたらまず「動く」ことが大切。動けば発想も変わっていくし、本当にやりたいことも見えてくる。

と、前田さん。事前の打ち合わせでも

(前田さん)「生きる上では経済的な感覚も必要。自分が思い描く家庭のカタチを実現するためには、"リアルな力"を身につけていくことが大切」
(弊社長廣)「ダイバーシティーやワークライフバランスが進んできている中でも、"仕事も家庭も両方大切にした生き方がしたい人=甘い考えの持ち主"という見方が残っている。"モチベーション高く理想を実現できる人"という見方に変えられるかどうかは、自分次第。自らの存在でもって、証明していく気概は必要」

という会話がなされていましたが、「理想論で終わらず、そうなるように本気で動く人」が、家庭を大切にできる仕事人の一つの特徴なのかもしれません。

最後に弊社の共同代表から

「家庭を大切にできる仕事人の特徴とは?という問いに対する答えのヒントが、ここまでの話の中にたくさんある。心に残ったキーワードを紡ぎ合わせながら自分の未来と本気で向き合ってみてください」

と、締めくくられたゲストトーク。全体を通して、「企業に聴く!家庭を大切にできる仕事人の特徴とは? 」と題したゲストお二人のお話しには、企業を経営する立場にとどまらない視点、一人の仕事人・生活者としての葛藤の上に見出した学び、自分が心地よいと感じられる暮らし、働き方を手にいれる上で、自分と本気で向き合うことの大切さなど、たくさんのリアルが込められていたように感じています。

休憩を挟んだ後のワークショップでは、サポーターとして各社のパパ・ママ社員の方々も輪に入っていただき、ゲストトークでの気づき・学びの共有から疑問の解消までみっちりお付き合いいただきました。

「どんなWhyが出てきた?」とグループ内で共有するだけでも新たな視点が得られたようですが、実際に子育てをしながら働く人の話を近い距離で聴くことで、自分の知っている社会人像、父親・母親像にとどまらない世界観が広がったようです。

特にアンダスさんからは「男性社員の奥様とお子さん」という組み合わせでも参加をいただき、子どもたちの明るい笑い声や泣き声が響く「学生向けのキャリアイベント」としては異色の空間を作っていただきました。(ありがとうございます!)

それぞれのテーブルで仕事と家庭と聞かれるがままに「本音」が語られる中…

「専業主婦だったけど、今は働いている。子どもは可愛いけど、四六時中一緒にいるのはそれはそれで大変。適度に離れることで優しくなれる、向き合える…っていうこともあるんだよね」

「結婚相手には、互いを尊重し合える相手を選ぶことが大切。二人で一つの答えを出すのは本当に大変。大変なことに協力して向き合える相手を選ぶと良い」

という話も飛び出したり!

まさに「働くにとどまらない人生のリアル」を垣間見せてもらったように感じています。また、普段子どもと触れ合う機会のない学生さんもいたようで、ママやパパの膝の上でウニャウニャ(笑)と動くお子さんたちに「子どもってこんな感じなんだ」という感想も。その場に居合わせたこと自体が、貴重な体験になったようです。

ワークショップ終了後には、それぞれに自分と向き合い「家庭を大切にできる仕事人の特徴とは?」に対する自分なりの定義と「なりたい自分像」を整理する時間を設け、再度ワークショップのグループ内で参加者それぞれが得た気づきと学びを共有してもらいました。まだうまく言葉に表すことができない学生もいたようですが、それ自体が「今の自分のリアルなんだ」と受け止めることから、理想の自分に向けた足がかりを掴んでもらえればと思っています。

アンケートやイベント終了後に個別にいただいた感想では、

・「就職」という枠組みを超えてその先の将来を考えるきっかけになった!
​・家庭を大切にしたいという思いと、仕事と両立したいという思いがあったので、とても励まされました!

・固定概念にとらわれず「やりたいこと」を妥協せず実行する人が最終的に家庭も仕事も大切にできると思った。
・仕事と家庭を両立させるためにも、相手を理解する前に自分を理解しなければと感じた。

・今まで漠然と「仕事は仕事」「家庭は家庭」と考えていました。しかし、そうではなく、より良いライフワークをパートナーや家族とすり合わせることが大切で、それに繋がるヒントを得ることができました。
・自分が本当に大切にしたい人、物、事は何なのか。これからの自分を見つめるいい機会になりました。

・自分の人生をどうしていくか。一度きりの人生なのだから、悔いのないように、「常識」を覆したい。
・みんなでやっていく会社、メンバーや身近な人がハッピーな会社で働きたい自分に気がつけた!

・子どもから大人まで真剣に語り合える場が素敵だと思った。何より楽しかったです!ありがとうございます!

などの声を寄せていただきました。

本当の意味で「家庭を大切にできる仕事人の特徴」を掴むのも、「なりたい自分」を明確に描くのも実際に働きはじめてから…なのかもしれません。それでも、一人ひとりがこうした問いに向き合うことの意味を実感する場を、ご協力いただける方々と共にこれからも創っていけたら嬉しい!そう思っています。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。そしてゲストのアンダス株式会社様、さくらフォレスト株式会社様、お忙しい中参加者一人ひとりに向き合ってくださり、本当にありがとうございました。
皆さまからのご意見・ご感想を元に、改善を重ね、これからも「オトナの家庭科」だからこそご提供できる場を模索していきます。引き続き、ご注目いただけますようお願いいたします!

今回参加できなかった方でこのレポートを読んでくださった方へ
今後も「仕事だけでは語りつくせない暮らしの営みや、人生のリアル」を、今を生きるオトナの皆様にお話しいただきながら、学生の皆さんには、学校のキャリアセミナーや就職活動とは一味違った、家庭を通してキャリアを見つめ「自分の将来について考える場」をお届けできればと思っています。

ちなみに、「オトナになった今こそ自分と向き合いたい!」と思われている社会人の皆様のご参加も大歓迎です!「将来を模索する学生」と一緒に考え、意見交換をする時間の中で「自分が本当に大切にしたいこと」に思い当たるキッカケを掴んでいただけるかもしれません。少しでもご興味ありましたら、次こそはぜひ参加してみてください!

実施概要

■講座名
卒業後の働き方や暮らし方を考える場所「オトナの家庭科」Vol.3
テーマ:企業に聴く!「家庭を大切にできる仕事人の特徴とは?」
■内 容:
1、アイスブレイク
2、ゲストトーク  …企業に聴く!「家庭を大切にできる仕事人の特徴とは?」
3、ワークショップ …「Why?から見つける理想の自分」
4、シェアタイム  …「気づきと学びの時間」
5、フリートーク
6、終わりに

■日  時:2017年1月29日(日)13:00~16:00
◼︎主  催:Logista株式会社
◼︎協  賛:アンダス株式会社 、さくらフォレスト株式会社